「あぁ。私もこの国はうんざりだ。トオタがいなければさっさとここからいなくなっているよ。たかが髪色だけで差別をして王宮内で僻みあう。ルイ王子だって飽き飽きしていただろうね。あの人の心は綺麗だ。それを汚したのはあんただよ。国王陛下。あんたのどこが偉いのか知らないけど、エゴもほどほどにしなよ。あんたの国づくりは絶対失敗に終わるよ」
「なん……だと!!」
その時ガタンッと誰かが立ち上がった。
音のしたほうを皆がみるとシェイだった。
隣の席でマランがあちゃーという顔をしていた。
「姫に一つ聞きたい!僕の国はよくなる国だろうか!」
突然そう聞かれたものだから少女は驚いた顔をしていたけど、やんわりと笑った。
それはトオタと少年以外に絶対にみせなかった笑顔だった。
「うん。なると思うよ。だってあなたの心はとても清くて綺麗だから。もしかしたら、あなたの国が一番いい国になるかもしれないね」
それを聞いたシェイは少女の大きさを実感した。
マランが強引にシェイを座らせると、少年もゆっくりと立ち上がった。
「同感だ。僕も、もうここにはいたくないよ。トオタ王子、一緒に来ますか?」
少年もブチッと紐を噛みきると、小さく笑いながらトオタをみた。
トオタは首を振った。
「ルウともフウとも別れるのは嫌だが、俺はこの国を背負う者としてがんばりたい。すまなかった」
トオタは頭を下げると、二人を王宮から出した。
「また会おうね」
「あぁ。また会おう」
新国をでるときに、三人はそう約束した。
その約束はきっと永遠に三人の心に埋め込まれているだろう――――――

