太陽の竜と闇の青年

「こやつらはルイ王子を殺した者だ!!!」


その瞬間、キャーーー!とホールがうるさくなった。


少年と少女は、どうせそういうことだろうと思っていたのか、冷静に立っていた。


「(まるで何を言っても仕方がないというようだ)」


「少しでも反論したらいいのにな」


マランが首をコキコキとならした。


「あぁ。僕にはあの二人がルイを殺したとは思えないんだよ」


マランは小さくため息をついた。


「お人好しなこったなー」


そのとき大きな声が響いた。


「国王!お待ちください!」


兵士を押し退けて入ってきたのはトオタだった。


「この二人は兄上を殺していません!!殺せるはずがないでしょう?もういい加減にしてください。この国を守るためとあれ、気に入らない者たちに八つ当たりをするのはおかしいでしょう!髪色が白銀で竜の民といえど、人間ということにはかわりはないのです!!!それに、このように小さな子たちに兄上を殺せると思っているのですか?兄上は俺が……」


その次の言葉を言わせないようにして陛下が叫んだ。


「トオタは黙っておれ!!この二人でルイを殺したとみた者がいるのだ!」


そんな馬鹿な!という顔を少年と少女、トオタはした。


「そんな嘘はやめろよ!!」


少年がかみつくように吠えた。


「そうです!この二人で兄上を殺したなど、そんな嘘誰がついたのですか!!」


陛下と言い争いをしている二人を横目にみた少女が口を開けた。


舌っ足らずな口調が直っていた。


「もし、私とフウがルイ王子を殺したとすれば、あなたは私とフウをどうするつもりですか?」


少女が力強い目で陛下をみた。


陛下は微笑を浮かべた。


「この国から出ていってもらう」


少女が楽しそうに笑った。


「そうですか。それを聞いて安心しました。ルイ王子を殺したのは私です」


それを聞いた少年とトオタが驚いた顔をした。


「何を言っているんだ!ルウ!!」


「そうだルウ!!お前等は殺していないだろう!」


それとは真逆に陛下とトオタの母親は笑った。


「ようやく白状しましたわね!もうあなたはこの国に来ることは一生ないでしょう」


「さっさと二人を運び出せ」


その時少女が高く笑った。


「あははははは!!!!!」


皆が驚いているなか、少女だけが楽しそうに笑い転げていた。


少女は立ち上がると、自分の歯で縛られていた紐を噛み契った。