太陽の竜と闇の青年

僕たちの横にドサッと彼が倒れ込んだ。


ルウも僕も彼におそるおそる近づく。


ありえないほど体が震えていた。


彼の横にたどり着くと、彼は小さくいつものように嘲笑めいた笑みを浮かべていた。


笑っているのに笑っていない顔。


彼の手が動いた。


白くなった手がルウの髪を優しく撫でた。


撫でられた髪は……彼の血で紅に染まった。


「……なぁ、自分の髪色は好きか?」


ルウはうなずく。


ルイは小さく優しく笑った。


「そうか……それならいいんだ……それなら……」


トサ、と音をたててルイの手が落ちる。


ルウがルイの手を握ると、ルイが独り言のように呟いた。


「どうしてこんなにも君たちが気になってしかたがなかったのか、今でも不思議に思うんだ。だけどきっと君たちが僕に似ていたからなんだ。王族の間では醜い髪の色も、瞳の色も。だから……気になったんだ。君たちが王族に蔑まれていく中でどんな風に生きてみせるのか」


彼も王族なのに金髪だった。


だから似ていた。


僕たちと。


「僕は元から母上の腹から産まれたからね……。髪色がどうであれ、王子としてはちやほやされてきた。それでも時に辛い思いをした。だけど君たちは王族ではあるけど、奴隷だった身分だ。だから僕よりも辛い思いをしていたはずなんだ。だけど……君たちは………………違った。………強い目をしていた。僕には…………それが…………とても羨ましかったんだよ」


語尾が震えて上手く聞き取れない。


涙で視界が滲む。


トオタの兄を呼ぶ声がする。


次第にトオタは目を瞑っていく。


彼が口を開いた。


だけど、それは言葉とはならなくて…………。


僕たちには何を言ったのか、分からなかった――――――