[壱]
「あのよぉ、壱」
マランが俺の隣に布団を敷きながらいってきた。
「何だ?」
「お前、フウがルイを殺すところはよくみておいたほうがいいぜ」
俺が眉をひそめるのをみたマランはたまにみせる真剣な顔になって言った。
「俺も詳しいことは教えてもらっていない。ただ、フウとルウが殺したってことだけだ。二人に理由を聞いても二人は俺に口を開かない年頃だったし、トオタに聞いても曖昧な笑みを返されるだけだった。今二人に聞いてもいいんだが、もし悪い思い出だとすると、絶対に聞かねぇほうがいいと俺は思っている。だけど俺はフウが人を殺すには意味があると思うんだ。そりゃぁ昔のフウだったから、無差別に殺したかもしれねぇけどよ……。小さい頃の時でも少しは人を殺すことの危うさっつーもんをフウとルウは知ってたと思うんだよな。アイツら結構頭いいし。だからよ、壱がルイが殺されるところをハッキリとみたとき俺になぜフウがルイを殺したのか教えてほしいんだ。なんっつったって、ルイはシェイの友達だったからな」
「分かった」
俺がうなずいたのをみてマランは満足気に布団に潜り込んだ。
「だが、一つ質問がある。そのシェイという風国の第一王子はどこにいるんだ?」
俺がたずねるとマランの顔が一気に明るくなった。
「あいつぁ風国で貿易の役人としてやっているよ」
「王ではないのか?」
俺がマランを凝視するとマランは深くため息をついた。
「シェイはすっげぇいい奴でさ、一番に国のことを考えていた。それに他の王子たちとは違った変な性格でさ、その性格のおかげで何度も救われたこともあった。でも、シェイはいつものほほんとして能なしにみえるが、かなり頭はよかったし、なかなかのキレ者だった。貿易をあいつに任せたら完璧に成功した。国の信頼も大きなもんなんよ。だけどよ、シェイは貿易のほうに進んだんだ。なんつーか、あそこの兄弟は自由気ままだよな。親のいうことを無視って自分のなりたいもんになりやがった。いやマジで」
俺が黙りこくってしまったのをみたマランはニヒッと大人とは思えない笑顔をみせた。
「ま、すぎさったことをどーこーしようとは思っていないし、例えフウが無差別にルイを殺したとしても俺は普段通りに接するつもりだ。ただ何でかを知りたいだけで、知ってもフウを殺したりなんてしやしない。それだけだ。んじゃおじさんは眠いから寝るよー」
マランはそう言って手をヒラヒラとさせると、布団の中にすっぽりと消えていってしまった。
マランのいびきが聞こえ始めても、俺は座って起きたままだった。
「ねぇねぇどーするの?フウがルイを殺すところまで視るのは結構時間かかるよ?だってフウがルイを殺すところまでを視ないといけないんだから」
「あのよぉ、壱」
マランが俺の隣に布団を敷きながらいってきた。
「何だ?」
「お前、フウがルイを殺すところはよくみておいたほうがいいぜ」
俺が眉をひそめるのをみたマランはたまにみせる真剣な顔になって言った。
「俺も詳しいことは教えてもらっていない。ただ、フウとルウが殺したってことだけだ。二人に理由を聞いても二人は俺に口を開かない年頃だったし、トオタに聞いても曖昧な笑みを返されるだけだった。今二人に聞いてもいいんだが、もし悪い思い出だとすると、絶対に聞かねぇほうがいいと俺は思っている。だけど俺はフウが人を殺すには意味があると思うんだ。そりゃぁ昔のフウだったから、無差別に殺したかもしれねぇけどよ……。小さい頃の時でも少しは人を殺すことの危うさっつーもんをフウとルウは知ってたと思うんだよな。アイツら結構頭いいし。だからよ、壱がルイが殺されるところをハッキリとみたとき俺になぜフウがルイを殺したのか教えてほしいんだ。なんっつったって、ルイはシェイの友達だったからな」
「分かった」
俺がうなずいたのをみてマランは満足気に布団に潜り込んだ。
「だが、一つ質問がある。そのシェイという風国の第一王子はどこにいるんだ?」
俺がたずねるとマランの顔が一気に明るくなった。
「あいつぁ風国で貿易の役人としてやっているよ」
「王ではないのか?」
俺がマランを凝視するとマランは深くため息をついた。
「シェイはすっげぇいい奴でさ、一番に国のことを考えていた。それに他の王子たちとは違った変な性格でさ、その性格のおかげで何度も救われたこともあった。でも、シェイはいつものほほんとして能なしにみえるが、かなり頭はよかったし、なかなかのキレ者だった。貿易をあいつに任せたら完璧に成功した。国の信頼も大きなもんなんよ。だけどよ、シェイは貿易のほうに進んだんだ。なんつーか、あそこの兄弟は自由気ままだよな。親のいうことを無視って自分のなりたいもんになりやがった。いやマジで」
俺が黙りこくってしまったのをみたマランはニヒッと大人とは思えない笑顔をみせた。
「ま、すぎさったことをどーこーしようとは思っていないし、例えフウが無差別にルイを殺したとしても俺は普段通りに接するつもりだ。ただ何でかを知りたいだけで、知ってもフウを殺したりなんてしやしない。それだけだ。んじゃおじさんは眠いから寝るよー」
マランはそう言って手をヒラヒラとさせると、布団の中にすっぽりと消えていってしまった。
マランのいびきが聞こえ始めても、俺は座って起きたままだった。
「ねぇねぇどーするの?フウがルイを殺すところまで視るのは結構時間かかるよ?だってフウがルイを殺すところまでを視ないといけないんだから」

