太陽の竜と闇の青年

「竜の民は人間を退ける者だ!!僕たちは即ち、貴様等にとって一番恐ろしい刃である!!!」


ルイはあちゃーという顔をし、トオタは剣に手を向けて王は威勢のいい少年を見下ろした。


「なんだと?我ら刻をはらむ終端の王に啖呵をきる、と?ただ調教された竜の民ごときが、か?」


「ここは願ったこと全てが叶う世界ではない。だからこそ我らは大きく空を羽ばたくのだ。希望も絶望も抱きしめて、それでこそ、我ら竜の民は大きく翔ばたくだろう!」


意味不明な言葉を述べた少女に皆が眉をひそめたが、少年だけが生真面目な顔でその言葉を続けた。


「点いて往く灯火と消えて逝く灯火を、漆黒の髪の者が、漆黒の黒の瞳が黙したまま見送るだけ。戯曲通りに役者は踊り、残酷な幻想の華やかな毒が観客を誘い、観客を殺す」


周りの人たちが顔をしかめた。


「本当に何をいっておるのだ!!」


ダンッと国王が杖を振り降ろした。


二人の口から血が吐き出された。


それをみたルイが慌てて二人に駆け寄ったが、それを止めたのはトオタだった。


「兄上。貴方は優しすぎる。その二人は父上に無礼をした者ですよ。当然の報いです」


トオタは10歳とは思えぬこの二人の大人ぶりが気に入らなかった。


その言葉に納得いかないのか、またルイが子供二人と弟と父を交互にみた。


ジャラッと音がした。


鎖に結ばれた二人が同時に立ち上がり、国王を睨んだ。


二人は手を繋いでいた。


「「どんなに強い向かい風であれ、我らの決意という翼を折ることはできない!!!」」――――――――