太陽の竜と闇の青年

「ここだよ。ここの本棚すべてに四方の四神に書かれている本があるよ。いやぁ、久しぶりだなぁ。四方の四神について調べてくれる人が来たのなんて」


おじいさんの話を軽く聞きながら、適当に一冊の本を手にした。


赤い表紙で、黒い文字で四神と書かれてあった。


「おじいさん、ここの本って、自由に借りて読んでもいいんですか?」


すると、おじいさんは微笑んだ。


「あぁ。いいとも。貸し出しカードなんてもの、面倒くさくて作ってないしな」


私は苦笑しながら、数冊の本を手にした。


そして近くにあった椅子に腰かけて、パラッとページをめくった。


おじいさんも椅子に座った私を見届けてどこかに行ってしまった。


まず、赤色の表紙の本を読んだ。