「ならば、ここでおさらばだな。久しぶりに楽しくすごせた」


すると、ルウが素っ頓狂な声をだした。


「何で?一緒にくればいいじゃん」


しかし、フィンドは苦笑いを浮かべて答えた。


「俺はある男の手によって守り神のような存在としてここを守る仕事をしている。この左目の文様がそいつがかけたまじないだ。俺は男の手によってこの文様を消してくれない限り、ここからでることは一生できない。それに俺はこの文様を気に入っている。文様があることで左目だけがみえるのだからな。それに、上に行けば鬼は怖がられる存在だ。そうなれば鬼は行かないほうがいいんだ」


人間が自分をみてどんな表情を浮かべるのか想像をつけたのか、フィンドはニヤリと笑った。


いかし、ルウはとても残念そうな顔だった。


「そっか……。どうにかしてあげたいけど……。私には無理だから……。ごめんね……。でも、またそのうち来るよ!!たぶんだけど。それまで待っててね」


フィンド少し困った顔をして言った。


「楽しみに待っておく」


その瞬間、周りが光で真っ白になった。


チラッとルウをみたとき、ルウは目をすがめていた。