太陽の竜と闇の青年

次の日、私たち四人は、別々に行きたいところへ行った。


ただ……。


「いい?ルウ。次こそ本当に問題おこさないでね」


って、フウに言われた一言がよけいだったけどね。


私は始めはまたラカが尾行しているかと思って周りをキョロキョロと見てたり、気配を探ったりしたけど、今日はついてきてないみたいだから途中から止めた。


そんなこんなで歩いていると、看板に図書館とかかれた緑色の看板をみつけた。


「あった!ここだ!」


そこは新しくできたように見えるけど、ところどころヒビ割れができている建物だった。


木製のドアを開けて中に入ると、一番に目についたのは、天井にあった大きな絵だ。


それは、四つの国、蒼国、風国、和国、安国を上から見下ろした絵だった。


だけど図書館の天井にある絵は今まで見たものの中で、最も綺麗なものだった。


「おやおや、お嬢さん、この絵に見惚れているんだね」


コツコツと革靴の音がした。


ゆっくりと声のしたほうをみると、60ぐらいのおじいさんがいた。


「えぇ。とても素敵ですね。この絵は何回も見ていますが、こんなに綺麗な絵を見たのは初めてです。それに、背景に金箔を使っていますよね。金箔を使う絵を見かけたことがなかったのですが、こんなところで見るとは思ってもしていませんでした」


すると、おじいさんが驚いた顔で私を見た。


「ほぉ!坊ちゃん、あの絵が金箔で作られているのが分かるのかい!これは驚きだねぇ」


「坊ちゃん」と言われたことに少し戸惑ったが、


「えぇ。目利きとして働いているもので……」


と、言っておいた。


それから、おじいさんに四方の四神についての本が無いかと聞いてみたところ、心優しく教えてくれた。