太陽の竜と闇の青年

[壱]


「お前ってまじないが使えたんだな……」


石の階段を上りながらシルバに言うと、シルバは無表情に俺を見上げた。


「これはまじないではない。錬金術だ」


……?


錬金術?


聞いたこともない術に俺は首を傾げた。


「錬金術師というのは、多くの科学的知識が蓄積された師で、卑金属を金に変えることができるほど能力が優れている。だから死人をよみがえらせることができる錬金術師もいる。まぁ、そんなことはどうでもいいからさっさと行け」


シルバに背中をドンッと押され、俺は2段飛ばしで階段を駈け登った。


てか、俺ってこんな性格だっけ?


自問自答しながら俺は足を止めた。


「地獄の門……」


「本当に来たんだねー」


「何だ信じてなかったのか?」


俺とフウ、シルバはそれぞれ好き勝手なことを言って目の前にある大きな門を見上げた。


そのとき、門がギィィィィ、と開かれた。


そこから顔を出したのは……。


「鬼だな」


「鬼だね」


「鬼だ」


青色の鬼だった。


俺たちの反応をみた鬼はムスッとした顔になった。


「なんじゃ。人間はつまらん。さっきの娘だってそうじゃ。地獄に来たというのに、「まいったなぁ……。私、いつの間に死んじゃったのかな?」などとゆとりのある言葉をいいおって」


俺たちは鬼の言葉を聞いて微笑を浮かべた。


ルウならいいそうだ。