後ろにいたシルバが階段の途中で止まってしまった白虎の翡翠を蹴ってくれたおかげで下まで降りていった気がする。
「ありがと」
私が小さくお礼をいうと、シルバは何も言わずに首を振った。
階段をあがり終えた時、広がっていたのは闇だった。
「うわ、くっら」
私がつぶやくと、シルバがやっと反応を示した。
「わかるのか?」
「うん。真っ暗だよね」
シルバは小さくため息をついた。
「そうか。ヘルは光を嫌い、闇を好む。自分も闇になれてしまっている。光がとてもまぶしかったんだ」
なんだか……。
昔の私ににている。
光を恐れ、闇を好んだ。
そのときオオリが私の髪を引っ張った。
「ちょっと女、来な。シルバはそこにいるんだよ」
シルバはうなずいた。
私はヘルに連れられて小部屋に入った。
「何だ?」
私がキッとにらんでヘルをみるとヘルは楽しそうに笑った。
「あんた、シルバを助けたいんだろう?別にあたしはシルバを渡すのはかまわないよ。だけど一つだけあんたからほしいものがあるんだ。それは……」
それを聞いた私は耳を疑った。
「嘘……だ……」

