太陽の竜と闇の青年

しかしそれが私に当たることはなかった。


シルバがヘルの球を自分の大きな刀で跳ね返していた。


そして、ヘルを睨みつけると、叫んだ。


「どうして俺には前をみることさえできないんだ!どうして俺には手を伸ばすことさえ出来ないんだ!どうして俺には叫ぶことができないんだ!俺の言葉は弱く脆く、崩れ落ちて消えていくばかりで……。俺に残されたのは罪と後悔だけだった!」


初めて聞くその声は意外と低く、だけど凛としていて、聞いていて清々しい気持ちになれるものだった。


だけど言葉の内容はとても辛辣なものだった。


「ひょっひょっひょ。シルバ。ずっと黙っていればよかったものを。無口なお前だからこそあたしは部下にしたんだよ?なのにどうしたのさ。そいつの二言一言で動きおって。いつものシルバはどこに行ったのだ?それに、シルバは幸せになんてなれないだろう?あたしと一緒に人を殺めてきたのだからのぅ」


ヘルはひょっひょっひょ、と笑ってシルバに近づいた。


だけどシロバはビュッと大きな刀を振った。


斬撃が私たちとヘルの真ん中を通る。


「もしかして昔のことをまだ引きずっているのか?あたしの部下になることを承諾したからてっきりもうあたしを許してくれたのかと思っておったのだがな」


……やばい……。


血を流しすぎた。


頭がグラグラする。


でもここで倒れちゃダメだ!


私はわき腹と肩を必死に押さえて血を止めようとした。


だけど血は私の手の隙間からダラダラとこぼれでる。


もう……無理……。


私が崩れ落ちるのと壱たちの声がしたのが同時だった。


よかった…………。


助けに来てくれたんだ。