太陽の竜と闇の青年

「昔から強かったんですか?」


ルウの顔が明るくなった。


「そうなの!フウは昔から強かったんだよ。まぁ、私のほうが足は速かったけどね」


すると、フウが苦笑いしながら言った。


「ルウの言う足の速さは、逃げ足でしょ?」


フウが言った瞬間、草が揺れた。


俺たちは足を止めた。


俺とジンは馬の足だが。


「やった!私のビンゴだ!!」


うれしそうに俺に向かってピースをしてくるルウを笑いながら見て、馬から降りた。


「あぁ。俺も勘は鋭いほうだが、今回はルウのがビンゴだったな」


俺の言葉が終わった瞬間、四方八方から黒服を着た男たちがでてきた。


「おぉぉ!!よくこんなにも集めれたものですね」


ジンが感心したようにつぶやいた。


その間にもルウとフウは3人も倒していた。


「あの二人に借りばっか作れねぇだろ」


ジンがニコリと笑った。


「はい。もちろんです」


俺は腰にあった長剣を抜いた。


「お前ら雑魚はどっか行ってろ!!」


ガスッという鈍い音がしたと思うと2、3人がドサッと倒れ込んだ。


「え、弱っ」


俺は思わず声に出して言ってしまった。


すると、ルウとフウが同時に笑いだした。


「あはははは!!リクさん、最高!!」


「めっちゃ面白い!!」


俺は何が面白いのか分からなかったけど今はそれどころじゃない。


「あーもう、うぜってぇなぁ、おい!何人いんだよ!!」


すると、フウが俺の横にフワリと降りてきていった。


「僕、もう14人倒しちゃいましたー☆ルウは10人でしょ?それから、ジンさんが8人で、リクさんが13人だから、45人ですね!あ、でも、僕がざっとみた限り、あと20人いますねー。それに、ちょっとだけ強くなってきている気がしますって……あれー?」


フウが突然首をかしげた。


「どうした?」


俺はフウを見下ろして聞いた。


フウがルウのほうを指さして言った。