太陽の竜と闇の青年

僕とルウは高台に登っていた。


「ねぇー、ルウ」


僕はルウのほうをみて訪ねた。


「ん？」


ルウも僕をみる。


「ルウはさー、何で縁談が嫌なの？」


すると、ルウは、はにかんで言った。


「縁談が嫌ってわけじゃないんだけど……。もし、結婚してしまったら今みたいに自由に生活できないじゃん？だからもっともっとこうやって自由にできる時間が欲しいだけなんだよね。私が蒼国に行ったら、向こうでは男装もできないし、敬語で話さないといけないことになってしまうし、髪だって毎日隠すように生きていかないとダメだから。私はそんなこともせずに自由にできる時間をもっと大切にしたいの。だから、少しだけ時間を貰ったんだ」


僕はルウをみた。


天然だけどきちんと考える時にはしっかりと考えているんだよな……。


「フウはどうなの？許嫁」


僕はルウを苦笑しながらみた。


「僕はあの許嫁は嫌だよ。絶対にねー。だから、父さんにある条件を出したんだ」


すると、ルウは首を傾げて言った。


「ある条件？」


「うん。まぁー、ルウにもまだその条件がなにかは言えないけど、そのうち分かるよー。僕は、結婚したくないだけだし」


そのときこの近くにある森の中でキャー！という悲鳴が聞こえた。


僕とルウは目を合わせ、同時に高台から飛び降りた。


だけど僕もルウも無事着地ができなかった。