太陽の竜と闇の青年

「ところで、白虎。お主、ルウの不思議なところに気がついたか?」


俺は我が主をみた。


「えぇ。我が主は竜の民の生き残りでしょう。しかも、刻破りができるというおまけつきです。あぁ、あと、我が主はファジやジャリスと似た雰囲気です」


うぬ、と玄武はうなずいた。


朱雀も頭を振る。


「ルウはもう少しで刻破りができるかもしれぬなぁ」


玄武が髭をじょりじょりとなぞった。


が、俺には何を言っているのかわからなかった。


「ですが、玄武。我が主には刻の文様が見られません」


ふつう、刻破りができるようになると文様がハッキリと体に浮かぶ。


だから、竜の民には皆、それぞれの刺青がいれられていた。


竜の刺青もあれば虎の刺青もある。


よくわからない刺青もあればただの円といったシンプルなものもあった。


そして、一番強い刻破りは、太陽の刺青。


太陽の刺青は背中に大きな太陽を描くだけで終わるのではなく、体中に不思議な線が入れられる。


その線が繋ぎ合わさると、刺青は不思議だけれども見栄えのある刺青を作る。


もちろん、その刺青は顔にも入る。


顔に刺青が入るのは刻破りができる証拠。


なぜかというと、一番最後に刺青が入る場所は顔だと決まっていた。


それは誰でも同じだった。


平民も貧民も富豪も天皇もだ。


「白虎が言いたいことはよくわかる。しかし、ルウは不思議な刺青の作り方でなぁ……。ハッキリ刺青がみれるときとみれないときがあるのだ。夜なんて、ハッキリみえすぎるぐらいなのだ。だが、昼はいくらみてもみえぬのだ。我が輩、このような刺青の作りは初めてみた」


結局俺がいくらみても今は昼だから見れないと言いたいわけなのか。


そこで、朱雀が思い出したように俺をみた。