太陽の竜と闇の青年

「しかし、壱はいつもながら強いですね」


朱雀が関心したように言った。


俺もうなずく。


人並みではない動きで相手を倒している。


それは我が主もフウも同じだが、壱はそれの倍だった。


壱はかなりの戦力になるであろう。


しかし……。


「ルウとは真逆の世界で生きている人ですね」


壱からは血の匂いがかすかにしていた。


いや、普通に血の匂いがしたわけではない。


ただ、アイツの雰囲気は血の匂いがする。


「だが、壱は内面はかなりいい人だぞ。我を助けてくれた上、なかなか優しい気配りもするゆえ、笑顔が優しい時もある」


玄武がのしっと俺の頭の上に手をおいた。


俺はそれをゆっくりと離す。


俺は体を触られるのが大嫌いだ。


玄武がそのことを思い出したのか、


「おぉ、すまんな」


と言ってパッと手を離した。


俺は頭を振る。


「別に玄武が忘れていたからと言って悪いことではありません。俺が悪いだけですから」


朱雀がふふ、と笑った。


「本当に白虎は変わってないわね。あっ、変わったからといって悪いことはないのよ。逆に変わってないほうがいいってだけで」


俺は頭をかいた。


「朱雀もあまり変わっておりませんね」


朱雀は扇子をバサッと広げ、扇子に口をあてて笑った。