太陽の竜と闇の青年

「ところで、何でそんなに急ぐ必要があるのですか?」


ラカが声をあげて後ろから白虎と朱雀に訪ねた。


「我が主が助けを求めている。急がないと間に合わないかもしれない」


白虎が唸った。


何かに苛つくような唸りだった。


「許せれませんね。あのファラリというお方。あの方、ルウが大切なはずなのに危険なことに晒そうといたしております」


朱雀が急降下して、ラカとリクの馬の間を飛びながら怒った。


白虎も低く唸る。


「もっともです。アレで婚約したいなどと、以ての外」


今、何があるのかわからないのがもどかしい。


「ルウは平気なの?」


フウが手綱を強く強く、握りしめた。


「我が主は今のところ無事だ。だが、これからどうなるかわからん」


これから……。


つまり、これから幡国で何かがある、ということか。


「ところで、白虎。どのようにして幡国へ入るというのです?」


朱雀がバサッと翼を振った。


「正面突破という無茶な考えはしないほうがいいと思っております」


なぜかわからないが、白虎の言葉がグサッと突き刺さる。


先ほどまで考えていたのは正面突破だからだ。


「と、思っておりましたが、今は正面突破以外に方法はありません」


つまり、正々堂々と正面から突っ込む、ということか。


白虎の鋭い目が俺たちに向けられた。