太陽の竜と闇の青年

「何してるんだ?」


俺が首を傾げると、朱雀が俺の元へ飛んできた。


「玄武は陸地を走ることはできません。ですが、海の中ならば玄武は誰にも負けません。白虎は玄武を海へとつれて行っているのです。白虎はまだまだ青年ですが、気遣いは誰よりもあるでしょう」


なるほど……。


つまり、玄武の蛇は海蛇か。


俺は白虎と玄武のことは一旦頭から離し、クラウドをみた。


「クラウド、俺の馬に乗れ」


クラウドを走らせるわけにはいかない。


それにクラウドを走らせるくらいなら馬に乗せたほうが速い。


ルウに何があったのかは分からないが、早くルウを助けなければいけない。


早く、早く、早く……。


「焦るのも分かりますが姫様はそう易々と死にません。少しは冷静になりましょう。壱様が焦っていては、私たちはきっと何も出来ません。壱様は私たちにとって必要不可欠なお方です。その冷静を長所に私たちを支えてください」


ラカの馬、トウマの後ろに座ったサクラが俺に言った。


その言葉で俺は冷静さを取り戻した。


陽から降りてクラウドを持ち上げた。


「うわわわわ」


クラウドは馬に乗ったことがないのか、どうすればいいのか分からずあたふたしていた。


そんなクラウドを陽に乗せたあと俺はクラウドの後ろに乗り、手綱をしっかりと握った。


「そう不安になるな。落ちないようにすればいいだけだ。不安になれば、陽にもその心が移り、陽が不安になる。そうなれば俺でも押さえれないほど暴走する」


それを聞いたクラウドは緊張をほどくように俺に少し体重をかけた。


「いいか、しっかりと掴まっていろよ」


クラウドがこくん、とうなずいた。