太陽の竜と闇の青年

「いや、翡翠を持っているのは私だけど、歌を歌ったのはクラウドだよ。だから、主はクラウドだよ」


白虎が僕をみた。


まっすぐに見つめる目。


それは、本当に狼のように鋭かった。


「これは失礼。我が主はあなたでしたか」


僕はどうしていいのか分からなかった。


と、そのとき、故が白虎に抱きついた。


「ひっさしぶりだなぁ!!白虎殿、また男上げたかぁ?くっそぉー!カッケェじゃねぇかよ!!」


白虎の目が眇められた。


「……九尾の故か」


九尾は楽しそうにうなずいた。


故、というものにひっかかるけど、楽しそうに笑う九尾をみていると、そんなことどうでもよくなった。


「おう!!昔っからおまえはその喋り方だよな!!四神様たちの中では最年少なのによー!!そだそだ!!朱雀殿と玄武殿もいるんだ!!ルウ、会わせてやりなよ!!」


九尾がルウに笑いながらいうと、ルウは小さくうなずいて翡翠に話しかけた。


「でてきてもいいよ」


すると、黒の翡翠からはガッシリとした男性がでてきて、朱色の翡翠からは、美しい女性がでてきた。


アレが、玄武と朱雀……。


二人は僕の想像を越えた美しさと雰囲気をもっていた。


「お二人ともご無事だったのですか」


白虎は二人に向かって歩いた。


「えぇ。白虎も昔とまったく変わってないわね。あたしはもう少し変わってもいいと思ったのだけれど。あら、少し背が伸びてるかしら?」


朱雀は楽しそうに白虎に話しかけた。


玄武も豪快に笑う。


「はっはっは!!さきほどは見事だったぞ、白虎。我が輩は武術を教えてやった者として、鼻が高い!」


玄武がバシッバシッと力強く白虎の背中を叩いた。


すごく痛そうにみえたのに、白虎は一つも表情を崩さない。


「ところで、我が主は結局どちらなのですか」


白虎は僕とルウを交互にみる。