太陽の竜と闇の青年

「チッ。フウがいたのか。折角ルウを独り占めしようと思っておったところなのに……。はぁ……。ルウ、余たちの恋はとてもライバルが多いのぅ。しかし、それも愛の試練。ゆえに、余は負けぬぞ」


ルウがヒクヒクと口の端をあげて笑った。


完璧な苦笑いだ。


誰がみても苦笑いと言えるほどの苦笑いだ。


「分かったから離してよ。ファラリ=シャナ」


しかし、アイツはもっとルウを力強く抱きしめる。


「ふぎゅぅ」


ルウの苦しそうな声が聞こえた。


俺とフウと故の堪忍袋がついにきれる。


「ファラリ=シャナ。先ほども言ったとおり、その手を離せ。でないと、二度と太陽を拝めなくしてやろうか」


「壱の言うとおりだね。好都合なことに、放浪癖があるらしいから消えてもおかしく思えないし」


「やいやいやい!!俺様のルウに手をだすんじゃねぇよ!タヌキに変えてやろうか!!」


さすがのファラリ=シャナも本能的に危ないと感じたのかルウに抱きしめるのはやめた。


しかし、手はギュッと握られたままだった。


「仕方がない。こうなれば、先手必勝だな。ルウを奪い去ってやる!!」


…………はぁ!?


俺は久しぶりに口をぽかん、と開けた。


「ちょっと待て、意味が分からないのだが……」


俺が眉をひそめたとき、クラウドの大声が聞こえた。