太陽の竜と闇の青年

「ク~~ラウド♪」


この声は九尾だ。


何だかんだ言って九尾は僕と意気投合した。


まぁ、意地悪のしすぎだけど。


「九尾、驚くじゃないか」


九尾は八重歯の見える笑い方をした。


「にっしっしっし。俺様の意地悪は誰にも止められないんだぜぇい!」


と、その頭をゴツッと殴った手があった。


「クラウドのいじめすぎにも気をつけるんだぞ」


壱だった。


僕は壱を見上げた。


背が高いから目線をあげないといけない。


しかも壱はなんだかんだ言って、すごく優しいと思う。


僕をよく庇ってくれるし。


ルウにも感謝をしないといけないけど、僕の背を押してくれていたのは毎回壱だった。


「壱殿!!聞いてくれ!俺様、ルウ殿によ「ルウ殿は俺様のご主人様だからな!」って言ったら、ルウ殿笑って「友達がいいなぁ」って言ったんだ!コレってよ、俺様とは友達だけの関係がいいってことか?俺様、嫌われてしまったのか?」


九尾は壱の服をガシッと掴んでぶんぶん振った。


壱はそれに怒ることなく、九尾に話しかける。


「いや、違うだろ。いいか、ご主人様と言う言葉は上下関係に値するものだ。ルウはそういうものを一番嫌っているから、上下関係のような言葉ではなくて、ルウが一番大切とする友達関係の言葉でおまえと自分を繋げたかったんじゃないのか?」


それを聞いた九尾は狂喜乱舞した。


「俺様、ルウ殿に嫌われてなかったんだぁ!」


九尾はルウが本当に好きなんだなぁ。


僕がそう思って壱をみると、壱は少しだけ悲しそうな目をしていた。


そのとき、僕の視線に気づいたのか、壱がこちらをみた。


まっすぐな、鋭い目で。


それから、ゆっくりと口を開いた。


「クラウド、コイツにいじめられてないか?」


僕は小さく笑った。


「毎回いじめられてるよ。だけど、慣れたかもしれない」


壱も微笑を浮かべた。


「慣れっていうものは怖いな」


そのとき、壱の背中にぶつかった人がいた。