太陽の竜と闇の青年

~~クラウド~~


僕は今、父様と話している。


僕の記憶の中では、これが初めてのまともな会話かもしれない。


「父様、今までお世話になりました」


僕が父様にそういうと、父様は小さくため息を漏らした。


「お前は、これからどうやって生きていくのだ?」


僕は父様の目をまっすぐにみる。


「まだ考えていません。だけど、これからルウたちと旅をしていくなかで、僕の興味のある仕事が見つかったらそこで働きたいと思います。僕はもう王族でもないし、フリス家の一員でもありませんから」


僕は自分自身のよくしゃべる口に驚く。


僕は父様に対して、こんなにも喋るものだっけ。


やっぱりこれもあれもすべてルウや壱たちのおかげなんだろうか……。


父様は遠くをみる目になり、僕をみる。


「そうか。幸せになることを祈っていよう。だが、クラウド。お前はフリス=クラウドの名を持つものとして、フリス家の一員である。いつでも帰ってくるがよい」


僕は少し俯き加減だった顔をバッとあげた。


父様の顔は遠い目から優しさを帯びた目になっていた。


「父様……」


僕はそうつぶやいて、深く深くお辞儀をした。


「今まで、ありがとうございました」


父様は


「うぬ」


と言って、ゆっくりと姉様のほうへと向かった。


父様は僕のことを思ってくれていたんだ……。


僕が少しだけ感動に浸っている時、背中にドスッと重いものを感じた。