太陽の竜と闇の青年

「クラウド、馬鹿な冗談はよしなさい。何も出来ない君がルウ様たちについて行かれては、迷惑になるだけだろう」


「いや、私たちがクラウドを旅に誘ったんだ。迷惑になるなんてことはない」


私はダザンの目を真っ直ぐ見て言った。


まぁ、若干睨んでたかもしれないけど、大目に見てくれるよね。


「ですが、ルウ様……。コイツはただの出来損ないですよ。魔術しかできない不気味なヤツです」


私はダザンを殴りたいのを我慢した。


「この世の中に出来損ないの物は一つもない。一つ一つ、誰かにとって大切な物だ。そうだなぁ……。たとえばクラウドは私たちにとって大切な仲間だ。だからいくらクラウドの親だからといって、クラウドを馬鹿にすることは許さない。それに、どちらかというと、エリィの方が出来損ないに近いんじゃないのかな?何があったのかは知らないけどエリィのあの化粧の濃さと性格は直したほうがいいんじゃないかな。フウの姉としてフウをエリィに婿にやるのは断固反対だからね」


壱は少し面倒くさそうに壁に寄りかかった。


この場は私に任せるってことかな……。


クラウドは私の発言に驚きを隠せないようだ。


「そ、そんな……」


ダザンは私の発言にとっても困っていて、汗がダラダラでている。


「ってことで!クラウドは奪っていくぞ!!!」


私はニヤリと笑って、ダザンに指さした。


「えぇぇぇぇぇ!?」


クラウドは悲鳴をあげ、壱に担がれて颯爽と部屋から出ていく。


私もその後を追おうとしていたのに、ダザンに呼び止められた。


こーゆーときは、かっこよく出ていったほうがいいのになぁ……。


「あの、ルウ様!」


「何?」


「クラウドを……よろしく頼む」


私は親指をグッと立てて、ダザンに言った。


「まっかせといて!!」


メッチャカッコイイ!!


私、絶対に今カッコイイ!!


決まったね……。


私はニヤニヤ笑いながら部屋から素早くでていった。