太陽の竜と闇の青年

「僕はフリス=クラウド。安国の第二王子だけど、出来損ないの人間だ。安国の第三王女、フリス=エリィの弟でもある」


それから、一呼吸置いてから私たちの目をまっすぐに見つめた。


「自己紹介はこれで終わりだよ。早く部屋から出ていってくれない?」


クラウドは、スッと窓を指さした。


すると、壱が肩を竦めた。


「残念だが、下にはエリィがまだいるんだ」


すると、クラウドは顔をゆがませた。


「姉様は何をしてるの?」


壱が微笑を浮かべた。


「ルウの弟君といちゃこいてるんだよ」


クラウドは小さくため息をついた。


「じゃぁ、仕方ないね。表からでてくれないかな?」


また壱は肩を竦めた。


「残念ながら、警備が厳重でね。出た瞬間、俺ら捕まっちゃうんだよね」


クラウドはキッと壱を睨んだ。


「人間がここにいるっていうのが気持ち悪いんだ。吐き気がする!」


壱は無表情にクラウドを見下ろした。


「お前も人間だろ」


クラウドは激しく首を横に振った。


「違う!!僕は、違う!!」


「何が違うんだ?」


「うるさい!!早く、早く出ていけ!!」


キーーーンとまた耳鳴りがした。


私は、グッと壱の裾を掴んだ。


それに気づいた壱が押し黙った。