「そろそろ、うちの侍従たちが戻ってくるころだ。さっさとフウから離れた方がいいだろう」
壱が、エリィを見下ろして言うと、エリィは少しビクビクしながらフウから離れた。
どんだけ壱は怖がられてるの……。
とか、思いつつ、私も隣に行く。
「まぁ、フウから離れるのが名残惜しいのは分かるけど、リクたちに見られたら、私たちがちょっといろいろとまずいから……。ごめんね」
エリィは首を横に振った。
「いいえ。エリィは、フウ様の顔を見てるだけでうれしくなりますもの。これぐらい、修行だと思えば、なんてことありませんわ」
苦笑いする私たちを余所に、エリィはエリィの父親に言った。
「さっ!父様!今日の夕ご飯は、豪華なものを用意させなくてはいけませんわ!早く侍従たちに指示しに行きましょう!」
エリィはキャッと楽しみながら部屋から出ていった。
エリィの父親もスキップをしながら出ていった。
「……不思議な家族だ」
壱が少しカバーしながらあの親子の感想を述べた。
壱でも遠慮ってするんだな……。
「うん。本当に、不思議な家族だったね」
私がフウのほうを向くと、フウはうなだれていた。
「もう、僕ダメだよー。今日生きているかも分かんない」
私は、慌ててフウに駆け寄った。
「だ、ダメだよ!!生きてなくちゃ!それに、フウは殺しても死にそうにないから大丈夫!!」
「……最後のほう余計だけど、頑張るよ」
フウは、その後部屋に入ってきたラカにお水を貰って、何かの薬を飲んでいた。

