太陽の竜と闇の青年

王宮の前についたとき私たちは丁重に扱われた。


さすが……。


許嫁パワーはスゴイなぁ……。


「まぁまぁ！！フウ様！！エリィのために来てくれるなんて、ありがたいことですわ！！」


……。


私たちは凍り付いてしまった。


パンチがつよすぎる……。


凍り付いている私たちをみて、彼女は慌てて言った。


「あら！すみませんわ！エリィはフリス＝エリィと申します。安国の第三王女で、フウ様の許嫁ですわ♪」


フウが思い切り顔をしかめて、私に小声で言った。


「自分の名前で自分を呼ぶのも僕の好みじゃない」


私は苦笑いを浮かべた。


エリィ、と名乗った少女はフリフリのピンクのドレスを着ていて目がチカチカした。


エリィの顔は化粧だらけで、確かに私も苦手かもしれない。


壱をみると、顔が歪みにも歪みまくっている。


リクたちもそっくりな顔をしていた。


私は慌てて馬を前に出した。