太陽の竜と闇の青年


~~クラウド~~


「まぁ!まさか、あちらからお出迎えに来てくれたのですか?」


姉様が手をくっつけ、喜びの声をあげた。


父上も満足そうにうなずいた。


「あぁ。何でも二週間ぐらいここに滞在させてほしいとの連絡が来ていてね。今こちらに向かっているところなんだよ」


姉様はフフフと、笑ってコンロを取り出した。


「でしたら、フウ様のためにも身だしなみを整えなくてはいけませんね」


「あぁ。もちろんだとも」


父上の目が僕へと移った。


「あぁ。君はさっさと小部屋へ戻りなさい。君がいても何にもならないからね。それに君は邪魔なだけだし。唄しか能がないヤツには用はない」


父上はそういって僕を蹴飛ばした。


僕は、


「わかりました」


としか言えなかった。