太陽の竜と闇の青年

「馬車ではなく、馬は使えないのか?」


……あ。


「そっか。馬に直接乗るっていう方法もあったね!!」


私がポンッと手を打つと、リクが渋面を浮かべた。


「乗れない人がいるんじゃないのか?サクラさんとか」


私とフウは首を横に振った。


「サクラは馬には乗れるよ。ただし、二人でなら」


ニヤーと笑ったフウの顔を見たら、サクラは胃を押さえ始めると思う……。


「どういうことだ?」


リクはフウの嫌な笑みに少しだけ引いていた。


「ラカとなら馬に乗れるってことだよー」


その言葉になるほど~、とジンとリクはうなずいた。


壱と故は二人とも知らないから無関心に話を聞いていた。


「だけどさぁ~、狼とかいるんだろ?結局危なくないか?」


故が頬杖をついて聞いた。


「大丈夫だろう。旅をする人たちはサクラという方以外は基本的に戦えるからな」


うんうん、ラカは強いから全力でサクラを守ってくれるよ。


「ってことで、安国までの移動は馬でいいのかな?」


私が皆に聞くと、皆はいいよーと、手をあげた。


丁度そのとき、案内役の子が部屋に入ってきて、蒼国へついたと教えてくれた。