太陽の竜と闇の青年

「さて、これからの行動についてだが……」


あの後私たちはリクに呼び出された。


今はリクの部屋の中。


「まず、蒼国でラカとサクラさんに会わないといけない。それから、安国へ行くには馬車が一番手っとり早いだろう。馬車を買わないといけないところだが俺用の馬車がある。それを使うことにする。が、ここで問題が起きた。安国へ向かう途中で山道があるんだが……そこは狼の出没率が最も高い場所なんだ。馬がビビって動かなくなるときがあるんだ」


私はあちゃーっと、顔をしかめた。


「ビビったらそこから動かなくなる。と、すると、馬車はかなり危険だね」


私の言葉を聞いたリクがうなずいた。


「あぁ。だから何で行けばいいのか、という話になるんだ」


故がバッと手をあげた。


「はいはいはいはいはーーい!!」


「うるせぇ。そんなに言わなくても気づいてるっつーの」


リクの言葉に膨れながらも、故は嬉しそうに案を出した。


「船はねぇの??今みたいな船」


確かに。


その案はいいかもしれない。


私がそう思っているのと裏腹にフウが難しい顔をした。


「サクラが船酔いしやすいタイプだし、蒼国から安国まで行く船旅は少し危険だって聞くよー。和国に行くみたいに緩やかな流れじゃないらしいし」


その言葉にはリクもジンもうなずいた。


「フウがいっていた通りだ。サクラさんは船酔いをしやすいタイプだし、安国までの船旅は五本の指に入るぐらい危険な旅になってしまう」


故はグダーっとうなだれた。


皆がうんうん唸っているところに、壱が入ってきた。


「あ、遅かったじゃーん!壱殿!」


故が楽しそうに手を振った。


壱の手にはお盆が置いてあり、そこには和菓子がのっかっていた。