太陽の竜と闇の青年

僕が帰ってきた時、リクさんとジンは痺れを切らしたように僕に事情を聞いてきた。


しかも、ルウも出かけたと言う。


壱なら知ってるけど、ルウはどこに行ったんだ……?


「ただいまー!!」


それから僕たちがリクさんの昔話を聞いている時に、ルウが帰ってきた。


そこには壱もいた。


「こんな夜遅くまでどこに行ってたのー?」


僕がルウに叱るように聞くと、ルウはにへらぁーっと笑って僕を部屋リクさんとジンのいる部屋に押し込んだ。


「さて、事情を話してもらおうか」


ジンさんが壱とルウ(主に壱)を睨むように見た。


「その前に新しい旅のお友達を紹介しまーっす!」


ルウが手を挙げて楽しそうに笑うのと、人魂が出てくるのが同時だった。


「え、何ー?これ」


僕が人魂を指さすとその人魂が突然人間に変わった。


いひっと笑った顔には八重歯が見えて、僕たちよりも低い年齢に見えた。


「俺様は和国の神様、九尾だ!俺様の名前はきちんとあるけど、それを呼べるのはルウ殿と壱殿だけだ!ちなみに、悪巧みを考えるのは俺様に任せときな!!」


……何か神様のくせにムカつく。


僕は九尾の首根っこを掴んだ。