太陽の竜と闇の青年

それから故には人魂になってもらって、異次元から出た。


「そーいや、この異次元ももういらねぇなぁ」


故がそう言って異次元の境をくっつけ始めた。


「え、それってくっつけたら消えるものなの?」


私が驚いて聞くと、ニカッと故は笑った。


「いんや。違うよ。境をくっつけることによって、中の物は変わらずに保存されるんだ」


へぇー。


結構便利なんだなぁ……。


「行くぞ」


故が境をくっつけ終えると、壱が短くそう言って歩きだした。