太陽の竜と闇の青年

「ほぉ、そのことを知っているとはご主人は物知りですな。それにジャリスとも髪色が同じだ」


私はうなずいた。


「うん。蒼国の図書館でジャリスについて調べていた。それで、玄武に聞きたいのは一番はじめに会ったときのジャリスについて」


玄武は小さくため息をつくと、顎をさすりながら私をみた。


「ジャリスと我たちが初めてあったのはかなり昔のことだ。ジャリスは8歳だったかな……。ジャリスには我たちの力を制御したり、使える能力を持っていた。なぜだかわかるかね?まぁ、きっと分からないだろう。ジャリスが竜の民だったからだ。竜の民には我たちが操れる能力を生まれつき持っているんだ」


チラッと壱が私をみたのが分かった。


だけど壱はすぐに興味なさそうにあくびをした。


私が竜の民だから壱は一瞬こっちを向いたのは分かるんだけど、すぐに興味をなくしてあくびをするところが壱らしい。


壱はどこか自分以外の人には興味がないような雰囲気がある。


ま、実際そうなんだけど……。


そんなところもアージュに似ている……。


「ジャリスが5歳ぐらいのときジャリスは竜の民だったが、一人で民を追放された」


……追放?


不思議がる私をみながら玄武は話を続けた。