星の王子にお願いを☆

「!!」


ハッとして扉の方に目を向けると、アザールが立っていた。


「……ウエダハル?」

「な、何!」




涙を隠すように、わざと強い口調で問うと、彼は少しずつこちらに歩み寄ってきた。


「泣いて、いるのか?」


「ち、違う!ただ、目から水が……っ」



「それを泣いているというのだ」


クスッと笑い声が聞こえてきた。


(馬鹿にされた!?)