「……ありがとう。」

照れながらも花を受け取ってそう言うと、乙葉世くんは少し間を開けてから「それじゃあ。」と、声をかけて行ってしまった。


「乙葉世くん……。」

名残惜しさを抑え、私は入学式に集中した。





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式もようやく終わって、私は乙葉世くんに花を返そうと乙葉世くんを探した。

が、見つからなかった。



もう帰ってしまったのか、それとも別の場所にいるのか………色々考えたがどうすればいいかわからず、私は溜め息を吐いてから家に帰った。



(……乙葉世くん、また会えるかな?花のお礼、今度はちゃんとしたいしな……)




君に会いたい。



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