今朝は、神納さんと話せてすごく嬉しくて、なんとか友達になろうと試みたんだけど…………。
笑顔が、声が、神納さんが、…………可愛すぎて、
(あぁもう、僕……ヘタレだ。)
そんな風に思いながら、屋上で空を見ていた。
………まぁ本来なら、みんな勉強しているところなんだろうけど、僕は神納さんのことで頭が一杯で授業どころじゃなかった。
「………はぁ。」
もっと話したい。もっと、近づきたい。
愛しい。大好きだ。
きっかけは確かに入学式で、好きな期間は短いけれど。
僕は彼女の事を知る度に、彼女に惹かれていった。
神納さんが、僕の事好きだったら………そんな馬鹿な妄想をして、にへらっと笑ってしまうぐらいには、ぼくはもう彼女にどっぷり浸かっていた。
だからこそ、本物を目にしたときに、いつも想像している神納さんより可愛い神納さんにドキドキして。
会話したいけど、呼吸も上手く出来なくて。
目を会わせたくても、無意識に目を逸らしてしまって。
触りたくても、手は脳の信号を拒否しているかの様に動かなくて。
彼女に見られてると思うだけで、ぼくは死ぬほど苦しくなるんだ。