どうやら神納さんも、僕と同じ部活の話らしい。
……理由は違うけど。
「乙葉世、お前このままじゃ、宝の持ち腐れだぞ。」
「……はぁ…。」
先生がそう言うと、神納さんと話していた先生(ややこしいな……。)がこちらを見て、話に入ってきた。
「いやぁ、落呂先生。先生も部活勧誘ですか。本当最近の学生は、部活がどれだけ大切なことか分からず、面倒だからと入部しない子が多くて、全く困りますよね。」
「ですよねぇ。乙葉世なんか頭も運動神経もいいのに、何処にも所属してないんですよ。」
「………先生、僕本当に入る気ないんで。」
「乙葉世は人当たりもいいから、部活に入ったらきっと友達も増えるだろうに。勿体無いですよねぇ。」
(………聞いてねぇ。)
「あぁ、確かに勿体無いですね。うちのクラスの神納は、乙葉世と全く逆でクラスで孤立してるんで、部活に入って友達作れって。こいつ知り合いここにいないんすよ。」
「………せ、」
「またそりぁ……。いっそ、ここにいる乙葉世と仲良くなったらどうだ?アッハハ」
「「っ!!?」」
