屋上にいくと、咲良の後ろ姿が見えた。


「咲良?何のよう?」


「なんかさ、幼稚なことしたりしてごめん。」


「えっ?」


「私、アメリカに永住するわ。だから二度と会えなくなると思う。」


「そ…そうなんだ。」


「過去は水に流してくれるかな?」


「うん、分かった。その代わりたまにはメールしてね?」


私は一枚の紙を渡した。


「これって…。」


「そう、私のメアド。よっぽどのことがないかぎり変えないからメールしてね。」


「ありがと。私何今頃、羅守のいいとこに気づいてるんだろう。」


「私たち、もっと早く出会いたかったね。」


「だね。あ、じゃぁもう行くわ。」


「うん、元気でね。」


「絶対に柴崎と別れちゃだめだよ。あと…二度と会えなくなるとか言ったけど、結婚式ぐらいは呼んでね。」


「うん、またねっ!!」


「さようなら…羅守。」


こうして、咲良は去っていった。