玄関につくと、
遠藤がいた。


「うっす。」

と言いながら
遠藤は右手を軽く挙げた。




先帰ってるわね。と、
お母さんはこの場を後にした。



「ってか、遠藤
 お母さんに御堂学院反対されてた?」


「反対っつ-か…。
 驚いてたな、かなり(笑)

 半分呆れられた。」


「あたしも、お母さんに驚かれたなぁ。」


「商業高校行く事か?」


「ううん。
 御堂学院行く事。」



『・・・・・・。』



「…え、うそだろ、佐藤???!!!」


鼓膜が破れそうなほど、デカい声だった。
遠藤の目は、猿みたいに真ん丸(笑)


「ぶはっ、驚きすぎでしょ!」
思わず吹き出してしまった。



「いや、だって、
 お前ぜって-行かねぇと
 思ってたからさ…。」


「結構悩んだけど、行く事にしたの!
 だから夏休み、頑張ろうよ!

 絶対担任見返すよ?(笑)」


「おうっ!」



その時の遠藤の笑顔をは太陽よりまぶしくて、
自分の選択が正しいと確信できた。