泥だらけの王子様





バス停に向かっていると、
遠くにはあたしが乗るバスが!!

間に合うように全力ダッシュした。


ギリギリ間に合い、バスに乗ると、

「佐藤さん!」

声をかけられた。


ふと振り向くと、
息切れした岡田くんがいた。


ドアが閉まりそうになりながらも、
急いでバスに乗ってきた。


バタッ。

ドアが閉まり、バスが走り出す。



「岡田くん…どうしたの?」

岡田くんとは席は隣だけど、
話したことはなかった。



「これ…。」

と、差し出してきたのは、
あたしがスクバに付けていた
クマのキーホルダーだった。


「あ、取れてた…これ、わざわざ届けに?
 ありがとう!!」

岡田くん、優しい!

性格もいいって
どんだけイケメンなんだ。(笑)


「いや、全然大丈夫だから。
 あ。」


あたしは、ん?と聞き返した。

「俺が乗るバス、方向正反対だ。」

岡田くんはやっべ、って顔をしてた。

それを見てつい、
「あはは、岡田くんっておもしろいね!」
笑ってしまった。


「いや、それ届けねぇとって、
 必死でさ(笑)」

笑った。
笑った顔もやっぱりイケメン!!


次のバス停に着くと、
岡田くんは降り、帰って行った。