†蝶鬼鈴†



屯所から出て、あれからかなり時間がたった。

周りは、もう真っ暗だ。


いったん、平助は
屯所に残っている山南さんと近藤さんの所に報告しにいった。


「おい。いたかっ?」
走り回ってくれたのか、息を切らした、佐之さんがこちらに走ってきた。

「いや、いないよ。かなり、探し回ったんだけど。」

僕たちは、時間がたつにつれて焦りは増し、悪い方に思いがいってしまう。



「そうか……。あいつ、どこに行っちまったんだ。」

まだ、静乃ちゃんからちゃんと聞いてないけど。

僕は、彼女を信じたい。



早く、帰ってきてよ。