大好きなんです。

イケメン。

まごうかたなき、イケメン。


「ってゆうか、チャラ…」


あたしは呟く。

そう、チャラい。
イケメンだけど、めっちゃチャラい。

金色に近い茶髪に、耳に無数に空いたピアスの穴。

しかも、寝ぐせなのかなんなのか、髪はくせがついていて、なおさらチャラい。

ただ、このやり取りを見る限り、外見と違って中身はまあまあマトモそうだ。


「いややや、いいよいいよーっ!
ぜんぜん痛くなかったし」


あたしはそう言ったけど、きょうやは謝りっぱなしだった。


「ほら、やっぱお前に遠慮してんじゃねぇか⁉」

「だから、だいじょう_____」

「ほんとごめんな?
こいつにもさぁ、悪気ねぇから」

「だから、ほんとにだいじょぶだって」

「この通りっ‼
いや、コイツもいいヤツなんだよ。
だから悪いとは思っ」


「だから、いいっつってんでしょ!?!?」


……気が付いたら、新学期そうそう初対面のイケメン相手に怒鳴っていましたよ、えぇ。