俊の目に写る私ってただの"幼なじみ"なんだろうな。
幼なじみいいな~っていう子もいるけど、全然よくない。

だって想い伝えることも出来ないんだよ?
それだったらただの同級生の方がぜったいマシ。


はぁ~~…
気持ちが晴れないまま俊と別れて自分のクラスに入った。



「絢美おはよ」
教室に入るとすぐ陽菜が喋りかけてきた。
陽菜は中学のときから仲良くてなんでもいいあえる友達なんだ!

「おはよー」

「どうした?元気ない?俊くん関係?」
当然私の俊への気持ちも知ってる訳で…
いっつも相談に乗ってもらってるの。


「んーなんか、あんな可愛い子達からモテて私なんて勝ち目ないなぁ~とか思っちゃって…」

「ケンカ売ってんの?あんた十分可愛いし!」

「私可愛くなんかないもん」

「無自覚なのが恐ろしいわ」

頭に?がいっぱいだよ。
絶対陽菜の方が可愛いし女の子っぽい。

「絢美は勝ち目ないとか言ってるけど、もっと勝ち目ない子なんて沢山いるんだよ?」
陽菜はそう言ってから”あんなイケメンと幼なじみとか羨ましいよ、本当"とつけたした。