やっと準備が終わって、出発。
「絢美〜お母さんも後で行くからね〜」
「分かったよ〜」
それだけのやり取りをして。
新しいローファーを履いて。
にっこり笑顔を作って。
「いってきます!!」
今から始まる高校生活に期待しながら俊と学校に向かった。
「絢、よく入れたよな真坂高校」
「よく入れたは余計!!」
俊といつものように言い争いをしながら歩いた。
「寝癖ついてるぞ。」
「え!?嘘っっ!?」
「............嘘。」
いっつもこうやって私をからかってくる。
だけど...
「なんでも信じる癖、直せ。心配で授業まともに受けれねぇ。」
っっっ///
こんな遠回しだけど優しい事言われたら怒れないじゃん!
「何赤くなってんだよ。俺の事そんなに好きか?」
「えっ?///」
「なんてな。絢が俺のこと好きな訳ねぇもんな。」
やっぱり気づいてない。
私の恋心なんて俊には届かない。
そんなこと分かってるけど、
...........やっぱ辛いよ。

