「えっと…意見のある人は、いますか……?」 ‘今日は文化祭の出し物を決めるから、葉月と一ノ瀬。ホームルームに話し合いなさい‘ そう担任から告げられ 私は今、教卓の前に立っている。 完璧なあがり症の私は、頭の中が真っ白で 文化祭担当の先生から渡されたプリントに書かれた言葉さえ、上手く言うことができない。 「誰か…いません…か…?」 恐る恐る顔を上げると シーンと冷たい空気が流れ込む。