…パチンッ パチンッ 夕日が差し込む静まりきった教室に、ホッチキスの音だけが響く。 パチンッ 次の束を手に取ろうとしたら、そこにはなにもなく 今のが最後の紙のようだった。 「あっあの!私終りまし……一ノ瀬・・くん?」 すぐ横をみると机に顔をふせたまま動かない一ノ瀬くん。 そっと近づいて覗き込んでみる。 「…寝てる……?」 静かに目を閉じ、スースーと小さな寝息をたてている。