「俺、コイツとしかやる気ないんで。」
強引につかまれた腕の先には
にやっと意地悪そうに笑う一ノ瀬くん。
「……え?」
シーンと静まり返る教室。
みんなの視線が、なぜか私に集まっている。
「いいですよねー?先生」
わざとらしい作り笑顔を浮かべながら、先生の方を向いた。
「はっ葉月はそれでいいのか…?」
なっ…なに?
なにがあったの…?
「俺と一緒にやるだろ?文化祭の実行委員。」
「っ…えぇっ!?」
なんで!
どうして私なんかが…!?
目を丸くして顔を上にあげると、一ノ瀬くんが私の耳元に近づいてそっと囁いた。

