でも、多分もうすでにわかっていた。 「咲斗ーーーっ!いけー!」 …気がつくとあたしは、隣の実況の子のマイクを奪って叫んでいた。 あたしの声は、ほかの生徒が応援している声より、はるかに大きく響いた。 なにやってるんだろう…。 我に帰ったときには、リレーは終わっていて、 結果は、 二位。 後少しの差で、咲斗は樫原先輩に追いつかなかった。