「いったー!」 叩かれたところを抑えながら横にいるコイツを睨む。 誰がやったかなんて、見なくてもわかる。 あたしにこんなバカなことしてくるやつは1人しかいない。 「咲斗っ!」 「なに携帯見てニヤニヤしてんの?バカじゃねぇの。」 「…なっ!いいじゃん!別に咲斗には、関係ないよ!」 「隣にニヤニヤしてるやついるだけで気持ち悪いんだよ」 「咲斗が勝手にあたしの横歩いてるだけじゃん!」 そう。咲斗は今日もついてくる。 もともと、家が同じ方向なんだろうけど、少しくらい距離おいて歩けばいいのに。