最初は何とも思ってなかった

俺はごく普通な小学生で、かっこよくもなく、喧嘩が得意でもない

ましてや、女子にモテることもない

無愛想だのなんだのって言われ続けた
ただ、小学生で無愛想という言葉を知っているのは不思議だとだけ思っていた

友達はたいして多くない
決して人懐こい性格ではないからだ
その友達も俺から話しかけたのではない
かと言って向こうから話しかけてくれたのでもない

俺に友達というものを作ってくれたのは、瑠華だった

俺のクラスで毎月一回行われる一大行事、席替えで隣になった

俺は男子に話しかけない奴だから、もちろん女子に話しかけるなんて、一切なかった

けど、瑠華は違う
俺とは違う

みんなが認める憧れる女子で、人懐こく、先生からの信頼もあった

男女分け隔てなく、誰にでも平等に接し、優しかった

そんな瑠華に俺は少しずつ惹かれていったのだろう
それは好きとかじゃなく、尊敬として・・・