「前に姉貴から、俺が重い病を患ってるって話があっただろ?」 「……はい」 「重いかどうかと言うより、かなり特殊な体質でな?」 「体質?」 「ん、……俺……」 彼女は心配そうに顔を覗き込んでいる。 俺は深呼吸して…。 「俺、『女アレルギー』なんだ」 「……へ?」 「うちの家系は代々嫡男が女アレルギーの体質を遺伝している」 風果は目を見開き、俺の話に耳を傾け 「……触れる事も出来ない」 「……へ?」 彼女は驚き、視線が下へ… 俺が握りしめる手へ注がれた。