「それじゃあ、彬くんに連絡して病院関連の事は伏せて貰うから」
「当たり前だ。ここまで押しかけられたらマジで死ぬ」
「わ、私は良いんでしょうか?」
「風果ちゃんはいいのよ!!じゃあ、後の事は宜しくね?」
「……はい」
姉貴は用があるとかで、颯爽と帰って行った。
そして……
個室の病室には俺と彼女の2人きり。
シーンと静まり返る部屋に沈黙が続く。
何を話して良いのか分からない。
何か……話せる話題は無いか……。
俺は窓の外を眺めながら考えていると、
「せ、先輩…」
「ん?」
「本当にありがとうございました」
突然、お礼を口にする彼女。



